寄り道しながら歩く

体験(経験)したことを少しずつ書いていきたいと思います。

職場で上手に教えるための実践テクニック(3/3)

職場で上手に教えるための実践テクニック(2/3)

の続きです。

よろしくお願いします。

 

半年ごとに10人の教育係を5年間務めました。
その他にも、

1~5人の教育を都度行っていた期間は約5年です。

 

最初は、理解が浅い状態で教育していたため、
きちんと教育できなかったことを
申し訳ないと感じています。

 

10人のうち3人が辞めてしまったため、
落ち込んでいました。

 

周囲は仕事が合わなかったと言っていましたが、
もし私が上手に教えていれば
彼らが頑張れていたのではないかと考えています。

 

それ以降、教え方を学び、実践することを繰り返し、
辞める人がいなくなったことは嬉しいことでした。

 

以来、少しずつコツを掴み、

教育が苦にならなくなりました。


現在は、どのように教えれば効率的かを

考えることができるようになりました。

 

ここからは、これまでに実践してきたことを紹介しますが、
必ずしも完璧ではありません。


これを実践すれば必ず成功するわけではなく、
一つの見方や考え方の参考程度にしていただければと思います。

 

 設定


 ・10人の教育係で、

  全員経験なし。


 ・作業手順書を用いて、

  業務システムの操作方法。


 ・1週間は全員共通の作業内容で、

  その後適性を見て作業分担をする。

 

 ① 作業手順書。


  作業手順書は、

  自分で加工して使用しています。


  会社で用意されている手順書には

  ところどころ不備があるため、
  事前に許可を得て加工しています。

 

  この作業手順書が

  実際の画面にどれだけ近いかによって、
  教育する際の負担が変わってきます。

 

 ▶ 脱線① ◀
  実は私はあがり症で、

  人前で話すことが苦手です。


  緊張のあまり吃音になり、
  つい早口になってしまうことがあります。

 

  そんな状態だったので、
  教育係に指名された時は、
  「他の人に教えるなんてできるのだろうか」と思い、
  その日が来ないことを願いつつおびえていました。

 

  申し訳ないのですが、
  最初に教えた10人のことはあまり覚えていません。

 

  しかし、1ヵ月以内に様々な事情で

  3人が辞めたことをきっかけに、
  気持ちを新たにしました。

 

  「話すことに悩むなら、書いてしまおう」と考え、
  そこから作業手順書の書き方を工夫し始め、
  現在はそれを見ながら話しています。
  ちなみに、話し終えた箇所にはレ点を付けています。

 

 ②    対等な関係。


  時々、上から目線や

  命令口調で話をしたりする方がいます。


  教える人と教えられる人は、
  経験があるかないかの関係であって、
  優劣がつく関係ではありません。

 

  相手を一人の人間として受け入れ、
  尊重する姿勢は大切なことです。

 

 ③    書き込み(メモ)。


  作業手順書には余白を設けており、
  そこに書き込みをしてもらいます。

 

  後から確認が必要なとき、
  別のノートを使用すると探すのに時間がかかり、
  慌ててパニックになることがあるためです。

 

  作業手順書への書き込みを促すのは、
  もし新しいノートを使っていて、
  辞めなければならなくなった場合、
  失敗に落ち込まないようにするためでもあります。

 

  余裕が出てきたら、
  振り返りも兼ねて清書することをお勧めしています。

 

  書き込み状況から、
  その人の状態をある程度推察できます。

 

  均等に書き込みをしている人は、
  一定の理解をしています。

 

  ページごとに書き込みに偏りがある場合、
  メモに集中しすぎて聞き逃している箇所があるか、
  理解できていない可能性があります。

 

  記号や単語よりも文章での書き込みが多い場合は、
  メモを取るのに時間がかかり

  話に追いつけていない部分があるため、
  メモの取り方を教えると改善する可能性があります。

 

メモのイメージ

 

 ④    最初にお手本を見せる


  教える前に、

  まず作業手順書に沿った操作を実演します。
  その場で全く同じ画面を見せることにしています。

 

  緊張して間違った操作をしても、
  「間違えても、こんな風に修正できます」

  と示せば問題ありません。
  むしろ、これによって安心感を与えると思います。

 

  その後、「作業手順書を見ながら、
  今行った操作を自分で試してみてください」と指示します。

 

  ゴールが見えない状態では、
  何をどのように進めるべきかが不明なので、
  手本を見せることが重要です。

 

  以前は、「間違ってもいいので、試してみて」
  という指導法が多かったようですが、
  この方法は時間の無駄だと思います。

 

  現在はスピードが求められる時代ですから、
  時間を大切にするべきだと考えています。

 

 ⑤    話の進め方。


  教える前に、
  大まかにここで区切って

  教えようと計画していますが、
  聞き手の反応を見ながら内容を調整します。

 

  最初に操作を終える人から、
  最後に終える人までの

  時間差を約5分になるようにします。

 

  予想以上に細かい調整が必要で大変ですが、
  ここでうまく対応しないと、
  理解力がある人が仕事への興味を失い
  やる気を無くすことがあります。

 

  また、操作が難しいと感じる人は
  「自分が足を引っ張っている」と感じてしまい、
  落ち込んで早々に去ってしまう可能性があります。

 

  5分は、

  「ちょっと休憩するには良い時間」と考えられます。

 

  教える人数が偶数の場合、
  時間を短縮できない場合は、
  最初に終わった人
  臨時の「教育係」としての役割を依頼します。

 

  ただの補佐ではなく、
  「臨時の教育係」として依頼します。

 

  これは自己復習の意味もあり、
  「あなたの経験値になる」と伝えます。

 

  ここで注意すべき点は、
  その人の時間を無駄に使い、
  自己犠牲を強いると思わせないことです。

 

  教える人数が偶数の場合、
  2人1組にして、
  お互いの様子を確認しながら進めます。


  組を日替わりで変えることで、

  相性を観察します。

 

 ⑥    教える量を調整する。


  研修の流れを

  事前に計画して教えると思いますが、
  区切りを短めに設定するとちょうど良いです。

 

  見本を見せる→説明→実践の流れで
  15~20分ほどで一区切りとし、
  これを3回行った後に

  10分ほどの小休憩を取ります。

 

  休憩時には再確認を行い、
  個別の質問に対応します。

 

  他の方法も試しましたが、
  この時間設定は教える側にとっても
  負担にならないと感じています。

 

 ⑦    1から10まで教える。


  まず、「知らない」という前提で話を進めます。
  「見て覚えて」という方法では効率が悪く、
  十分に覚えられません。

 

  作業手順書やマニュアルが用意されていますが、
  早く覚えてもらうためには、
  「真似をしてもらう」ことが最も効果的です。

 

  動作を真似してもらいながら覚えてもらう方が、
  双方にとって楽です。

 

  まず見てもらい、
  その後説明することで
  頭の中でイメージしやすくなり、
  内容を理解しやすくなります。

 

  その後、実践してもらい、
  動きと説明を結びつけて覚えてもらいます。

 

  この際、なぜそのようになるのかの根拠を説明し、
  イレギュラーな状況が発生したときにも
  臨機応変に対応できるような基盤を作ります。

 

 ⑧ 「分からないときは、質問して下さい。」とはしない。


  経験のない人は、
  何が理解できていて何が理解できていないのかを
  把握するのが難しい状態です。

 

  そこで、「手順書と異なる画面が表示されたら、
  手を挙げてください」と伝えます。

 

  このように基準を明確にすることで、
  判断がしやすくなります。

 

  この指示は、
  システムの不具合の可能性も含んでいるため、
  「恥ずかしさ」から手を挙げない
  という意識が軽減される効果があります。

 

 ⑨    教えたことを他の人に説明させる。


  2人1組になってもらい、
  相手に説明してもらいます。
  ここでいくつかのルールを設けます。

 

  話し手が「質問がありますか?」と尋ねるまでは、
  聞き手は質問をしてはいけません。

 

  その間、聞き手は「はい」と答えるか、
  うなずくだけにします。

 

  話し手は、余裕があれば
  「質問がありますか?」と尋ねてもよいですが、
  無理な場合は尋ねなくても構いません。


  何よりも、

  最後まで説明を完了させたいのです。

 

  人数が奇数の場合は、
  自分が聞き役を務めます。

 

  この方法は教える量に応じて、
  1時間30分から3時間程度で適宜調整します。

 

  最初は抵抗があるかもしれませんが、
  将来的に上司や他の人に
  作業内容を説明する機会があるため、
  これを練習だと捉えてもらいます。

 

  同時に、これまでの内容を

  しっかり理解しているかを
  確認する機会にもなります。


▶ 脱線② ◀
 教え方に慣れてきた頃、

 こんな経験がありました。


 CADの基本操作はできるものの、
 応用がまだできない時に

 社内で講習を受けたのです。

 

 その講習では、
 60ページあるマニュアルのうち
 わずか10ページしか使われず、
 残りはすべて口頭での説明でした。

 

 予想通り、操作を追いつけず、
 話の内容も半分しか理解できず、
 泣きそうになるほどでした。

 

 3時間の講習中、
 ずっと心が苦しい状態が続きました。

 

 この経験から、
 教える際には視覚的なサポートが
 いかに重要かを痛感しました。

 

 講習では口頭の説明だけでなく、
 マニュアルや図解などを使って、
 参加者が理解しやすい方法を

 取るべきだと思いました。

 

 また、講習内容を全員が
 ついていけるペースで

 進めることの大切さも学びました。

 

 参加者の反応を見ながら、
 必要に応じてペースを調整することで、
 より効果的な学びの場を提供できると実感しました。

 

 この経験は、

 その後の教え方に大きな影響を与え、
 より良い教育方法を模索するきっかけとなりました。

 

 ⑩    報告。


  最後に触れるのは、
  「報告」についてのポイントです。

 

  報告のコツとして、
  まずは結論から端的に説明することが重要です。

 

  また、できるだけ数字を使用して
  具体性を持たせることが効果的です。

 

  さらに、何か異変が発生した際には、
  それを『迅速』に報告し、
  何も『隠さない』ことが大切です。

 

  そのためには、報告を受ける側が、
  どんな内容であっても

  最後まで怒らずに聞く姿勢が求められます。

 

  この報告のプロセスは、
  信頼関係を築く上で非常に重要です。

 

  迅速で正確な報告は、
  問題の早期発見や解決につながり、
  組織全体の効率と効果を高めます。

 

  また、報告者が安心して話せる環境を作ることで、
  隠されがちな小さな問題も明らかになり、
  大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

 

  したがって、報告の際には、
  正確さと速さ、
  そして受け手の理解と寛容さが、
  効果的なコミュニケーションを

  実現する鍵となるのです。

 


現在、私が書けるのは、これくらいです。
まだ学ぶべきことがたくさんあるため、
本当に参考程度にしかなりません。

 

それでも、
この文章を読んで良かったと思っていただけたら、
とても嬉しいです。

ありがとうございました。